Ⅹ.会計事務所との連携

会計事務所の皆様へ


私は平成12年に事業再生コンサルティング会社を設立する前に、損害保険会社の本店融資部で融資実行審査、不良債権回収・償却の責任者を経験しました。そのため、不良債権の処理に関する手続きのみならず、不良債権に対する金融機関の組織としての論理を十分に理解しているつもりです。

かかる経験を背景に、債権者と債務者の協調を前提とした事業再生を日本全国で成功させています。


最近の傾向として、無責任で、いい加減な自称専門家が増えてきています。債務者が困窮しているという弱みにつけ込み、いわば「藁をもすがる思いの債務者」 をそそのかして、滅茶苦茶なアドバイスをしている業者が少なくありません。いい加減な業者のアドバイスを真に受けてしまい、話がこじれてから当社に相談にみえる債務者が増えてきています。


当社では、このような案件にも丁寧に対応し、債権者との対立ではなく債権者との協調による事業再生を目指しています。債務者と同行する形で金融機関を回り、ボタンの掛け違いをなおし、歯車が回るように進めています。


債務者に対しては、債務者の返済義務を十分に念頭におき、金融機関に納得してもらえるような返済計画を策定することを啓蒙しつつ、一方では、債務者自身が経営を継続することによるインセンティブを確保し、返済額の最大化を目指します。認定支援機関として、再生支援協議会を利用した事業再生も、必要に応じて積極的に推進します。


会計事務所は日頃から関与先に接し経営状況を把握していることから、事業再生計画の作成を行うことは十分に可能であると思われます。しかし、不良債権を適正に処理しなければならないという金融機関の事情までは理解できていないのが一般的であり、それは無理もないところです。支援機関としての認定を受けたとしても、金融機関の論理に配慮した返済計画を策定したり、交渉を行なったりすることは難しいのではないでしょうか。事業再生は単なる経営論や法律論ではないのであって、事業再生計画の作成と返済計画の作成は異なる視点からのアプローチが必要なのです。

この点を補うため、当社では会計事務所をサポートする形で、会計事務所の皆様の関与先の事業再生に特化した支援を行っています。その概要を専用のパンフレットにまとめましたので、お目通し下さいますようお願い申し上げます(ご一報いただければ急送します)。


当社がクライアント(会計事務所の関与先)から受け取る報酬額は、算出根拠も含めて明示しており、着手金や成功報酬は不要です。クライアントの事業再生を行うことが目的ですので、会計事務所から報酬を受け取ることは一切ありません。
まずは予備調査から着手します。
予備調査は一律50,000円(税別)でお引き受けしています(当方が出張する場合は交通費と日当を加算させていただきます)。
詳しくは Ⅲ.予備調査 のページをご覧ください。


不動産鑑定士として即時売却価格の他、競売を想定した価格の鑑定評価を実施することで、有担保債権者と無担保債権者の間の調整も行っています。不動産鑑定費用は経営改善計画策定支援事業の補助対象にもなりますので、鑑定評価を伴う事業再生の場合は特に有益だと思われます。


同じ職業会計人として、全国の会計事務所の皆様のお役に立てるように努力して参りたいと考えております。会計事務所の費用負担は不要ですので、関与先の事業再生や不動産鑑定にあたっては、お気軽にご連絡ください。


電話、FAXによるご連絡も大歓迎です。
あるいは、ホームページの「お問合せ」から電子メールでご連絡していただければ、私自身から直接ご連絡を差し上げます。いつでもお気軽にご連絡ください。


(株)千代田キャピタルマネージメント
代表取締役社長 高 橋 隆 明
不動産鑑定士・税理士
博士(経済学)・博士(経営学)


事業再生の基本方針と具体策

 

【基 本 方 針

◇金融機関との協調による事業再生の促進
債務者には返済義務があることを念頭に置き、金融機関の立場に配慮しつつ、債権者と債務者の協調によるプラスサムの事業再生を目指します。


◇私的整理による風評被害の回避
私的整理により返済可能額の極大化を目指す一方で、公平性・透明性・確実性を確保した事業再生を目指します。


◇債務者のインセンティブを確保した返済原資の最大化
経営者の経営権を確保することで経営者のインセンティブを確保し、経営努力を最大化することで、より多くの返済原資を確保します。


◇不動産鑑定士・税理士としての独占業務の活用
認定支援機関としての支援の他、不動産鑑定の実施、中小会計要領の実施、会計参与への就任等、有資格者にしか許されない独占業務により事業再生を進めます。


【具 体 策】

◇金融機関に対する具体策
債務者の業況に関する情報を正しく開示し、返済能力を正確に示すことで誤解による破綻を回避するとともに、債務者との間における情報の非対称性を解消し、公平性・透明性・確実性の高い事業再生を実践します。


◇債務者に対する具体策
金融機関との協調による事業再生を目指します。不正行為を厳に慎み、経営者のインセンティブを重視しつつ、プラスサムによる事業再生計画を策定・実践するとともに、実施をフォローアップします。


◇再生支援協議会に対する具体策
債務者・金融機関の相互理解のもと、合意可能な計画を策定し、必要に応じて再生支援協議会を利用します。認定経営革新等支援機関として、補助金の活用も念頭に置きながら、きめ細かい調整を行います。


◇会計事務所に対する具体策
債務者の顧問会計事務所と連携し、債務者の業況を正しい方向に導きます。当社はセカンドオピニオンを提供するとともに、事業再生に不慣れな会計事務所をサポートする形で債務者の事業再生に特化した支援を行います。


会計事務所との協働による事業再生


会計事務所は日頃から関与先に接し経営状況を把握していることから、事業再生計画の作成を行うことは十分に可能です。しかし、不良債権を適正に処理しなければならないという金融機関の事情までは理解できていないのが一般的であり、それは無理もないところです。

会計事務所が支援機関としての認定を受けたとしても、金融機関の論理に配慮した返済計画を作成したり、交渉を行なったりすることは困難ではないでしょうか。この点を補うため、当社では会計事務所をサポートする形で、会計事務所の皆様の関与先の事業再生に特化した支援を行っています。


(1)会計事務所を側面から支援しています


当社がクライアント(会計事務所の関与先)から受け取る報酬額は算出根拠も含めて明示しており、着手金や成功報酬は不要です。クライアントの事業再生が目的ですので、会計事務所から報酬を受け取ることは一切ありません。

たとえば、有担保債権者と無担保債権者では返済額が大きく異なります。不動産鑑定士として説得力のある形で即時売却価格の他、必要に応じて、競売を想定した価格の 評価も行うことで、有担保債権者と無担保債権者の間の調整を進めます。


不動産鑑定費用は経営改善計画策定支援事業の補助対象にもなりますので、鑑定評価を伴う事業再生の場合は特に有益です。

事業再編にあたって営業権が発生するとき、営業権償却は返済原資としても重要になります。資産評価は営業権の算出に不可欠ですが、不動産鑑定士の鑑定評価書であれば金融機関のみならず、税務当局に対しても説得力を有するものになります。不動産鑑定士としても会計事務所を側面から支援しています。


(2)セミナーを通してノウハウを開示しています


さまざまな書籍を出版することで事業再生に関するノウハウを提供していますが、その他にも各種のセミナーを通して啓蒙活動に力を入れています。


ⅰ)税理士会のセミナー

各地の税理士会からのご要請を受け、税理士向けの研修を行っています。

所属する税理士会(支部)の研修部にご相談ください。


ⅱ)ミロク情報サービスのセミナー

株式会社ミロク情報サービスの客員研究員として毎月一回の研究会に参加するだけではなく、毎月一回の経営研究レポートを発表しており、さらに客員研究員として会員向けのセミナーも行っています。これはミロク情報サービスのホームページで紹介されています。

ミロク情報サービスのホームページの中「セミナー&研究会」のページから検索してください。


(3)チェックポイントの例


例えば下に掲げるようなポイントの全てに対し、一般の会計事務所や法律事務所が正しい判断をすることは困難ではないでしょうか。事業再生は単なる経営論 や法律論ではないからです。当社は事業再生の先駆者として、会計事務所とクライアントを適切に誘導します。当社と会計事務所との協同により返済計画の作成 や銀行交渉を行いますので、会計事務所の皆様のスキルアップにもつながるのではなかと、僭越ながら自負しております。


= 事業再生のポイント(例) =

 

・抵当権付きの資産と、抵当権付きでない資産の保全は、それぞれどのように行うのか。
・抵当権付きの自宅はどのように守るのか。
・社長の保証、親族の保証はどのように解消するのか。保証人の資産はどのように守るのか。
・今までの返済は止めて良いのか、あるいは、返済を継続するのか。
・債権者とどこまで対立し、あるいは、どこまで協調するのか。
・債権者との交渉をどのように支援するのか。
・バンクミーティングはどのような形で進めるのか。
・担保の有無や残高の規模、融資期間の長短が異なる債権者との接し方をどのように差別化するのか。
・金融債権者と一般債権者をどのように差別化するのか。
・粉飾決算を行っている場合に、その事実をどこまで開示するのか、あるいは隠すのか。
・利息の支払い、元本の返済はどこまで行うのか。
・事業計画の中で今後の返済をどのように行うのか。
・社長貸付金(借入金)はどのように扱うのか。
・系列会社貸付金(借入金)はどのように整理するのか。
・事業譲渡と会社分割のどちらを採用するのか。
・負債額をどの程度まで圧縮するのか。
・事業計画を達成するための資金をどのように調達するのか。
・新たな資金調達ができなかった場合にどうするのか。
・債権者との合意を得て事業再生を達成するのには、どれくらいの時間が必要なのか。
・民事再生や自己破産はどのような場合に行うのか。
・民事再生に移行すると、再生計画はどのような変更が必要になるのか。
・再生できない場合はどのような場合なのか。


何故、会計事務所が重要なのか


私は、事業再生は会計事務所の双肩にかかっていると確信しています。既に、2004年に公開した『債務免除読本』(全日出版)の64頁で、「地元の会計事務所の重要性」を述べています。さらに、2009年の改訂版の261頁では、「全国の会計事務所と協力しながら事業再生を進めるべきことの重要性」を述べています。

中小企業経営力強化支援法が税理士・会計士を中小企業の支援機関として認定する制度を始めましたが、会計事務所を重視すると言う国策は、まさに私の主張と完全に一致しています。

金融機関にしてみても、大切な融資先が、ある日突然、無資格・無責任な偽コンサルタントが出現し、ワケの分からない事業再生計画を持ち出されても困惑するだけです。我々のように、法的に裏付けられた有資格者が関与することで初めて、計画の客観性・正確性・公平性が裏付けられるのです。


苦労して国家資格を取得し、法律に基づき専門的能力を認められた我々職業会計人の大切な顧問先が、無資格・無責任の偽コンサルタントにより荒らされ、危機に瀕している現状を見過ごすことはできません。大切な顧問先は、我々、職業会計人が守るべきなのです。


「無資格・無責任の偽コンサルタントは退散しろ!」と、強く警告したいと思っています。


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以下に、拙著「本物の事業再生はこれだ」(ファーストプレス刊)の該当ページを掲載します。

 

 

◆法律事務所ではなく会計事務所の駆け込むべし!

 

再生計画は法律ではなく会計の世界


事業再生を行うときに法律事務所に相談したのでは争いを招くだけです。
病気になって、いきなり外科を訪ねるようなものです。まず最初は総合内科を受診し、専門科に回されるのが普通でしょう。そして、手術が必要と診断されて、はじめて外科的手術を行うはずです。

物には順序があるのです。病名を把握せずに外科的手術をするようでは、救える命も救えなくなってしまいます。


そもそも再生計画とは事業の経営成績と財政状態を把握したうえで、将来の計画をつくるのですから法律論ではありません。

破綻した事業を再生させるための、一種の経営計画なのですから法律事務所ではなく、会計事務所に相談すべきなのです。
法律家の出番は(仮に出番があるとしても)、会計事務所などの専門家と相談した再生計画を作成した後、その実現にあたっての法的問題をクリアーする段階です。私的整理で再生するのであれば、その多くの場合に法律事務所の出番はありません。

内科で処方された薬を服用することで治るならば、わざわざ手術をする必要がないというのは、人間の病気と同じなのです。


まずは再生計画を作る


1年間で返済できる額には限度があります。無い袖は振れないのです。

債権者としては、少しでも多くの回収をしたいわけですから、多額の返済を求めてきます。場合によっては、1年間で返済できる額を超えた要求をしてくることもあります。 このような返済能力を超えた要求には応じることはできません。債権者には返済能力を正確に把握してもらうことが必要です。


返済能力を正しく把握してもらうために、顧問税理士の力を借りることも有効です。弁護士ではなく、税理士です。顧問税理士の協力を得て、粉飾決算や簿外資産などがないことを債権者に納得してもらうのです。これにより、返済能力について債権者の正しい理解を得ることが大切です。

どうしても返済総額を多額にするのであれば、年数を延ばすしか方法はありません。


債務者の返済能力を正確に把握している場合、どうしても返済総額(債権者にとっては回収総額)を多くするのであれば、返済年数(回収年数)を延ばすしか方法はありません。

この期間を何年にするかを決めるのは債権者です。

債務者は返済義務を負っているのですから、何年であろうが返済しなければなりません。

一方、債権者はいつまでも回収期間をかけることはできません。


納得する期間を回収にあて、その余の部分は債権を事実上放棄することになります。債権放棄ではなく、債権譲渡の場合もありますが、いずれにしても債権者が回収期間を決めることになります。このように、最終的には、債権者が債権の一部について回収を諦めることになるのです。


債務者が、まず、行うべきことは法律事務所を訪ねることではありません。

まずは、計画を作るのです。債権者に、債務者の返済能力を正しく把握してもらうのです。そうすれば、自然と、債権者の方から、債権の一部を放棄あるいは譲渡してくることになるのです。


◆間違っても無資格者に相談してはならない!

 

無資格の「自称専門家」には要注意


最近、事業再生のコンサルティングを真似る業者さんが増えてきています。

なかには、「債権者があきらめるまで放っておけば良い」とか、「担保設定がないならサッサと移転してしまえば良い」、「とりあえず資産を移転して抵当権消滅請求をすれば良い」、「とりあえず特定調停を申し立てればよい」、「いざとなったら民事再生を申し立てれば良い」等々、滅茶苦茶なアドバイスをするとこ ろもあるようです。

このようなアドバイスを真に受けたら大変なことになってしまいます。十分に注意することを心よりお勧めします。債権者と個別に合意するといっても、十分な根回しと対策が必要なのです。

専門家とは国家資格を有している者をいうのです。金融機関で勤務した経験があるからといって、それだけでは不十分です。法律事務所、会計事務所に勤務していたというだけでは何にもなりません。聞きかじりの知識があるだけの話です。

専門家とは有資格者のことです。なぜならば、有資格者は法的な義務を負っているからです。いい加減な対応はできませんし、守秘義務も負いますので安心して相談できるというわけです。法的責任が曖昧な無資格者とは根本的に違うのです。


「担当者」では話が進まない


インターネットで検索すると事業再生を手がけるコンサルティング業者が増えてきているようです。私が再生事業を始めた当時は、このような業者は見あたりませんでしたので随分と様変わりしたものです。

最近、私のところに寄せられる相談の中に、「担当者は大丈夫というだけで明確なアドバイスをくれない」「担当者が金融機関の交渉に同行してくれない」「責任者に会ったのは初日だけで、あとは頼りない担当者しか相手をしてくれない」といった相談が増えてきています。


これまた困ったものです。

無資格者が危険であるように、担当者なるものも危険です。責任を負わないからです。

責任論以前の問題として、そもそも無資格者や担当者には事業再生は荷が重い業務ということができます。


たとえば、債権者の事務処理規定を理解しないことには債権者の回収戦略が分かりません。債権者の打つ手が分からずに、どうして債権者との交渉ができるので しょうか。債権者の立場にも配慮することが必要であり、これは金融機関での業務経験がないと難しい判断であると言うことができるでしょう。


【拙著、本物の事業再生(ファーストプレス刊)より抜粋】


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