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戦略的コンサルティングのご案内

ホームページをご覧いただきまして有り難うございます。
当社は戦略的事業再生を専門とし、既に20年以上の実績を誇っています。事業再生専門のコンサルティング会社の先駆け的存在であることを自覚し、中小・零細企業の事業再生を専門に地道な活動を行っています(注1)

 

事業再生のノウハウを公開すべく、いくつもの出版物を公表しておりますが、最近は事業再生を掲げた本が多く見られるようになってきました。私が事業再生の業務を始めた頃には皆無でしたので、驚くほど増えたと思います(注2)
“自称”専門家のコンサルタントも増えてきており、無責任で、いい加減なアドバイスをしているところもあるようです。無資格の担当者が、間違ったアドバイスをしている例も散見されるので要注意です。最近は、間違いに気づいた後になってから、私のところに相談にみえる経営者が増えてきています(注3)

 

当社では、このような案件にも丁寧に対応し、債権者との対立ではなく、債権者との協調による事業再生を目指しています。債務者と同行する形で金融機関を回り、ボタンの掛け違いをなおし、歯車が回るように進めています。

 

私は平成11年に事業再生コンサルティング会社を設立する前に、損害保険会社の本店融資部で融資実行審査、不良債権回収・償却の責任者を経験しました。そのため、不良債権の処理に関する手続きのみならず、不良債権に対する金融機関の組織としての論理を十分に理解しているつもりです。
かかる経験を背景に、債権者と債務者の協調を前提とした事業再生を日本全国で成功させています。

 

事業再生は法律論ではありません。むしろ、経営系の専門家が活躍すべきフィールドです。債権者が法的に争う道を選んだ場合には法的対抗手段も必要になりますが、争いになる前に解決できる事例が圧倒的に多いのです。

 

経営計画を策定するという意味では、法律事務所より会計事務所や経営コンサルタントとともに解決すべき問題であると言えるでしょう(注4)

 

もちろん、単に計画を作れば良いのではありません。債権者との話合いが不可欠となります。債権者と債務者が協力することで事業再生を果たすのです。

 

SWOT分析や経営指標分析等の古典的な手法でも、事業計画を作成することは可能です。事業計画の作成であれば、一般の経営コンサルタントや、会計事務所でも可能でしょう。しかし、事業計画と、返済計画は異質なものです。金融機関における不良債権の償却手続きや、債権放棄に関する金融機関の論理等を理解しないことには、金融機関が納得する返済計画を作成することはできません。

有担保・無担保の違い、残高の違い、融資期間の違い等々に応じた返済計画を策定し、合意に結びつけることは一筋縄ではいかないのであり、事業再生に関わる経験と知識がないと、事業計画は作成できても返済計画が作成できず、結局は事業再生が成功しないということになるのです。

 

仮に事業計画を作ることができても、返済計画が不備であったのでは事業再生は成功しないというわけです。「事業計画」、「返済計画」、「事業再生」は異なる概念であることを見極めるべきであることに注意しなければなりません。

 

当社の事業再生は、金融機関との争いを避け、債権者との協調により事業再生を進めることを本旨としております(注5)。単に事業を再生するのではなく、経営者一族を守る形での事業再生を実践しています。全ての案件について担当者に任せるのではなく、代表者である私が自ら実践します。いたずらにコンサルティング件数を増やすことなく、代表者である私が実践できる範囲でお引き受けしています。職業的専門家として、法令に基づく守秘義務も遵守しておりますので、安心してご相談ください。

 

はじめてホームページをご覧いただいている方は、「Ⅸ.初めての方へ」のページをご参照ください。ここでは、当社のコンサルティングの優位性を説明するとともに、どのような点に留意するべきかについても簡単に整理してあります。

コンサルティングをご希望の方は「Ⅱ.費用と効果」のページをご参照ください。ここでは、当社がコンサルティングを実施する場合の報酬について明示してあります。

予備調査の実施をご希望の方は「Ⅲ.予備調査」のページをご参照ください。ここでは、予備調査の概要の他、実施する場合の報酬について明示してあります。

安心してご相談ください。

 

なお、長年の事業再生に関する経済学の分野における研究に対し、2011年に博士(経済学)の学位を授与されたのに続き、経営学の分野における新たな研究に対し、2013年に博士(経営学)の学位を授与されました(注6)

また、千葉・敬愛大学、群馬・高崎経済大学、愛媛・愛媛大学では事業再生に関連する授業を受け持っており、授業内容を「学会・教育活動」のページで公開していますので、あわせてご参照ください。


これからも、地域の金融機関との協調を重視しながら、日本全国で中小零細企業の事業再生に着実に取り組んで参りたいと思っていますので、いつでもお気軽にご連絡ください(注7)

 

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注1

当社の前身である(有)千代田アセット管理事務所の設立は平成11年です。最近になって乱立されている、「自称専門家」の各社の設立年月と比べると、当社は事業再生の先駆者であることが一目瞭然です。

注2

「事業再生」「経営再建」をキーワードとして、アマゾン、紀伊国屋等のネット書店で書籍検索をすると、当社が「経営再建計画書の作り方」を公表した平成13年当時は、類似書籍が存在しなかったことが分かります。

注3

立派なホームページを掲げる新参業者が問題を起こすことが少なくありません。有資格者であっても金融機関の経験がない未経験者や、金融機関の経験者であっても無資格者のアドバイスは特に危険です(中小企業診断士は特別の士業法がなく、法律上の独占業務はありません。無資格者が中小企業診断士を名乗っても規制することはできませんので偽中小企業診断士にご注意ください)。

注4

当社は会計事務所、法律事務所他からの相談も積極的に応じるとともに、各地で専門家との提携を進めています。

注5

当社は設立以来、金融機関と争いになったことはありません。この姿勢を貫くことで金融機関からの信頼を得ています。金融機関等の債権者と協調することで事業再生を図ります。金融機関との協調は、金融機関で債権回収の責任者を務めていた経験があるからこそ可能なのであり、巷にあふれる「自称専門家」にはできない技術であると自負しています。

注6

博士(経済学)ならびに博士(経営学)の学位対象となった研究論文の他、研究内容並びに研究活動については、「研究活動」のページと「高橋博士の研究室」のページにて紹介してあります。

注7

最近は再生事案の地方化・小型化が進んでいます。債権者との折衝などは全て、代表者であり、有資格者である私が行います。そのため、同時期に多くの事案を引き受けることができませんが、一度お引き受けした事案については、丁寧に取り組んでいます。安心してご相談ください。

 

新着コメント

2022年08月17(水) 更地の鑑定評価(3)鑑定評価額の決定

各試算価格には開差が生じることが一般的です。そこで各鑑定評価方式及び採用した資料の有する特徴に応じた斟酌を加え、鑑定評価の手順の各段階について、客観的・批判的に再吟味することにより調整することになります。

比準価格は、現実の市場において発生した取引事例に基礎を置くもので、市場の実態を反映し、実証的といえます。収益価格は、収益的に優れた利用方法を検討して求めたものであり、論理的といえます。

対象不動産に係る典型的な需要者層を勘案して、重視すべき試算価格を判断します。たとえば比準価格を重視するのであれば、比準価格と比較して一般的に低位に導出される傾向がある収益価格をどの程度勘案するべきかを判断して最終的に鑑定価格を決定します。

 

2022年08月08日(月) 更地の鑑定評価(2)収益還元法

対象不動産について最有効使用の賃貸用建物の建設を想定し、土地残余法を適用して求めます。

土地残余法とは「対象不動産が更地である場合において、当該土地に最有効使用の賃貸用建物等の建築を想定し、収益還元法以外の手法によって想定建物等の価格を求めることができるときは、当該想定建物及びその敷地に基づく純収益から想定建物等に帰属する純収益を控除した残余の純収益を還元利回りで還元する手法」と定義されます。

具体的には総収益から総費用を差し引いて土地・建物に帰属する純収益を求め、このうち建物に帰属する純収益を控除して、最終的に求めた土地に帰属する純収益について土地の還元利回りで還元して収益価格を求めることになります。

 

そこで、まず最初に想定される総収益を求めます。次に諸費用を控除します。諸費用の例としては修繕費(総収益の5%程度)、維持管理費(賃料の3%程度)、固定資産税・都市計画税、損害保険料(建物の0.1%程度)、空室等損失額(総収益の10%程度)等をあげることができます(かっこ内の数値は参考値です)。経費率は年間賃料の20〜30%程度となることが一般的です。この範囲を超える場合には、検証することが必要です。当然ながら、築年数の古い物件ほど修繕費等の経費が高くなる傾向があります。総収益から総経費を控除して求めた額が純収益となります。

建物に帰属する純収益とは建物を建設した時点の初期投資額に見合う利回り(割引率)と、経済的耐用年数の間に初期投資額を回収する利率を加味して求めます。実務的には、建物の躯体、仕上げ、設備部分の耐用年数に対応する年賦償還率を採用します。

純利益を還元利回りで除した値が収益価格です。還元利回りは標準的な投資家が要求する利回り及び金利水準、対象不動産の立地条件及び規模、地域において一般的に見いだされる類似の不動産の取引利回り、不動産投資家へのヒアリング調査等を勘案して査定します。

 

2022年07月27日(水) 更地の鑑定評価(1)取引事例比較法

更地の鑑定評価にあたっては、取引事例比較法による比準価格及び収益還元法(土地残余法)による収益価格を求めて、調整のうえ、対象不動産の鑑定評価額を決定することになります。対象不動産が既成市街地内に存する場合は再調達原価の把握が困難であるため、原価法は適用しないことも少なくありません。

 

標準画地の比準価格に対象不動産の個別的要因格差率及び地積を乗じて、対象不動産の比準価格を試算します。具体的には次の手順により求めます。

 

①標準画地の比準価格

まず、標準画地(間口や奥行のバランスが良好な中間画地)を想定し、取引事例比較法を適用して当該標準画地の比準価格を査定します。この場合、近隣地域及び同一需給圏内の類似地域における適切な取引事例を選択し、事情補正及び時点修正を行い、さらに、各事例と対象土地との価格形成要因の比較を行い、対象不動産の標準画地としての比準価格を求めます。求めた比準価格を比較考量して標準画地の比準価格を査定します。

 

②個別的要因格差率の査定

次に対象不動産について、想定した標準画地と形状・地積等の個別的要因について比較する形で個別的要因を判断し格差率を判定します。

 

③比準価格の査定

最後に、前掲①で査定した標準画地の比準価格に、前掲②で判定した対象不動産の個別的要因格差率及び地積を乗じて、対象不動産の比準価格を試算します。このように、対象不動産と取引事例直接比較するのではなく、一度、標準画地の価格を査定し、その価格を基に対象不動産の格差を勘案して比準価格を求めることになります。

 

2022年07月17日(日) 鑑定評価書が認容される可能性

財産評価基本通達における不動産鑑定評価の扱いについては、「評価通達による評価は一般的に合理性を有すると解されるところ、評価通達等を適用して評価することが「著しく不適当と認められる特別の事情が存する場合、すなわち、評価通達により算定される土地の評価額が客観的交換価値を上回る場合には他の合理的な評価方法により時価を求めるべき」との考え方が基本になっています(平成18年3月15日裁決)。

判例も「相続税法22条の時価は、不特定多数の者の間において通常成立すべき客観的な交換価値を意味するから、通達評価額がこの意味における時価を上回らない場合には、適法であることはいうまでもないが、他の証拠によって上記時価を上回ると判断された場合には、これを採用した課税処分は違法となるというべきである。(平成16年8月30日、名古屋地裁)」と、この考え方を是認しています。

 

鑑定評価書による申告を認めないとの採決もみられます。「評価通達により算定される土地の評価額が客観的交換価値を上回っているといえるためには、これを下回る不動産鑑定評価が存在し、その鑑定評価が一応公正妥当な鑑定理論に従っているというのみでは足りず、同一の土地について他の不動産鑑定評価があればそれとの比較において、また、周辺における公示価格や都道府県地価調査による基準値の標準価値の状況、近隣における取引事例等の諸事情に照らして、評価通達等により算定された土地の評価額が客観的交換価値を上回ることが明らかであると認められることを要するものと解されている」としています。判例も、相続税の評価額に関する訴訟において、「不動産鑑定士による鑑定評価書による評価額ではなく、財産評価基本通達による評価額を採用する(平成30年3月13日、東京地裁)」とした例もあります。

否認される例としては「正常価格以外の価格を求めている場合」「時点修正の誤り」「個別補正の誤り」「還元利回りの誤り」「鑑定評価手法が適正に適用されていない」等が考えられます。

 

2022年07月10日(日) 鑑定評価の三手法

不動産の価格を求めるにあたっては価格の三面性を考慮することが求められます。すなわち、費用性、市場性、収益性です。費用性とはどれほどの費用がかかったか(原価法)、市場性とはどれほどの値段で市場で取引されるか(取引事例比較法)、収益性とはどれほどの収益が得られるか(収益還元法)という視点であり、不動産鑑定評価ではこれら3つの視点から鑑定評価の三手法が定められています。

 

ⅰ)原価法による積算価格

土地については、近隣地域の地域要因を備えた標準画地の標準価格を、取引事例比較法を採用して求めた価格を標準としつつ、標準地の公示価格を規準とした価格等との均衡を十分に考慮し査定した後、標準画地と形状・地積等の個別的要因について比較して価格を求めます。建物については、対象建物と類似の建物の建築費を参考として、新規に再調達する場合の再調達原価を査定し、つぎに、建物の現況及び地域的特性の推移・動向を判断した後、評価対象建物の築後の経過年数を勘案して建物の積算価格を求めます。

価格が減少する要因としては、土地の比準を行う際に個別分析要因を低く判定したり、建物の再調達価格を求める場合の建築費や経年変化の減価を低く判定することが考えられます。このような判断の差異が結果として積算価格を減少させることになります。

 

ⅱ)取引事例比較法による比準価格

取引事例について事情補正及び時点修正を行った上で各事例と対象不動産との価格形成要因の比較を行い、さらに対象不動産を標準画地と比較して比準価格を求めた後、想定した標準画地と対象不動産の形状・地積等の個別的要因について比較して対象不動産の比準価格を求めます。具体的には、標準画地の比準価格に、対象不動産の個別的要因格差率及び地積を乗じて、対象不動産の比準価格を試算します。

いずれの取引事例も対象不動産と代替・競争関係にあり、規範性が高いものを採用します。

時点修正率は、採用した地価公示地の変動率のみならず、一般住宅地の変動率も参考に地価動向を分析して査定します。比準価格は、現実の市場において発生した取引事例に基礎を置くもので、市場の実態を反映し実証的な価格となります。

価格が減少する要因としては、土地の比準を行う際に個別分析要因を低く判定することが考えられます。事例の選定時点で特別な事情(売り急ぎ)があるようなものを選択しても、適正な事情補正を行うことができるのであれば価格の減少に直結することはありません。

 

ⅲ)収益還元法による収益価格

対象建物の経済的残存耐用年数に対応する当該建物及びその敷地の純収益の現価の総和(「純収益の有期還元額」と呼びます)を求め、経済的残存耐用年数満了後に対象建物を取り壊した場合の更地価格の現価を加えて収益価格を試算しています。

価格が減少する要因としては、土地の収益と費用を把握する時点で、どの数値を採用するかという点があります。実績地が明らかな異常値(不動産を有効活用しようとしていない場合など)である場合は、そのまま採用することはできません。異常値をそのまま採用してしまった場合には不当鑑定になりかねませんので適切に補正することになります。還元利回りの判断は収益価格に直結します。明らかな異常値で還元することはできませんが、還元利回りの多寡は収益価格の増減に直結することになります。収益還元法は理論的な価格であるだけに、純収益の把握や還元利回りの設定の段階での判断の差異が結果として収益価格を減少させることになります。

 

2022年07月05日(火) 合意基準の客観性

平成26年4月より株式会社ミロク情報サービスの客員研究員を拝命しています。
毎月一回の研究会に参加するだけではなく、毎月一回の経営研究レポートを発表しており、ミロク情報サービスのホームページで紹介されています。

第79回の経営研究レポートが公開されました。

今回のテーマは「合意基準の客観性」で、その要旨は次の通りです。

ーーー

要旨:

交配分型交渉で一つのパイを奪い合うのではなく、統合型交渉で大きくなったパイを分け合うことが合理的な交渉です。パイを大きくするためには事前の準備が必要となり、さらには配分のための客観的な基準が求められます。事業再生においては法的整理のような客観性を確保する形で私的整理のメリットを追求する方法が期待されています。

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記事を読むにはミロク情報サービスの会員になる必要があります。
会員は(1)会計事務所向けと(2)企業経営者向けに分かれています。

 

(1)会計事務所の先生の場合は「tvs会員」になる必要があります。
下のアドレスから著者名を指定して検索できます。
http://tvs.mjs.co.jp/working/management/research-rep/not_cached.html

 

(2)企業の経営者の場合は「GOODWILL PLUS会員」になる必要があります。
下のアドレスから著者名を指定して検索できます。
http://goodwill.mjs.co.jp/working/management/research-rep/not_cached.html

 

多くの有益な情報を入手できますので、入会することをお勧めします。
私自身、他の研究員の研究レポートを拝読し、参考にさせていただいております。

 

入会にあたってはお近くの(株)ミロク情報サービスの営業拠点にご連絡ください。営業拠点は下のアドレスから検索できます。
http://www.mjs.co.jp/office/tabid/479/index.php#no2

 

 

2022年06月21日(火) 不動産鑑定評価基準による鑑定評価

(1)不動産鑑定評価基準は不動産鑑定士の守備範囲

不動産鑑定評価において価格の概念は正常価格、限定価格、特殊価格、特定価格に大別されます。このうち正常価格は「市場性を有する不動産について現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる条件を満たす市場で成立するであろう市場価値を表示する適正な価格」と定義されており、この概念がいわゆる市場価格であり、時価の概念であるということになります。不動産鑑定評価基準に基づいた鑑定評価は不動産鑑定士の守備範囲となります。

 

(2)鑑定の考え方

更地とは「建物等の定着物がなく、かつ、使用収益を制約する権利の付着していない宅地」のことです。実際には土地の上に建物が存在していても、当該建物が存在しないことを想定して鑑定評価を行うこともあります。一方、この更地評価に対して、地上に存在する建物も含めて、土地・建物を一体の不動産として捉える評価を複合不動産の評価といいます。

複合不動産に見られるように、土地と建物が一体となって機能する以上、これらを一体として評価すべきであって、両者を切り離して個別に評価したのでは不動産の価値を正しく判断できないのです。

一体評価と個別評価に乖離が生じる原因としては、建物との適合の状態を指摘することができます。たとえば建物が最有効の使用状態でない場合には、更地の価格から建物の取壊費用を控除する形で時価を評価することで一体価格を求めることになります。この点、個別評価では建物の取壊費用を減価するという考え方は成り立ちません。

 

2022年06月14日(火) 税法における財産評価の考え方

財産基本通達の考え方は、土地と建物を別々に求め、合算して評価します。

土地の評価には、「路線価方式」と「倍率方式」の2つの評価方式があります(通達11)。路線価が定められている地域にある土地については路線価方式により評価し、その他の地域にある土地については倍率方式により評価しなければなりません。

 

ⅰ)路線価方式

財産評価基本通達の13によると、「路線価方式とは、その宅地の面する路線に付された路線価を基とし、15(奥行価格補正)から20-7(容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価)までの定めにより計算した金額によって評価する方式をいう」とされています。

路線価方式は市街地の土地の評価に使うもので、その土地が接する道路の標準的な価格から奥行や間口、地形などの要因を補正して評価額を算出する方式です。評価の過程において次のような補正が行われます。

・前面道路側を間口とした場合の奥行による価格の補正を行います。

・角地、二方路、三方路等の場合は効用の増加を評価に反映します。

・間口狭小、奥行長大の場合は減価を行います。

・宅地の形状が不整形である場合(不整形地)の補正を行います。

・無道路地、がけ地等の補正を行います。

 

ⅱ)倍率方式

倍率方式は固定資産税評価額に評価倍率を乗じて宅地の価格を評価する方式です。主に郊外や農村などの宅地や山林、農地等を評価する場合に用いられます。

財産評価基本通達の21によると「倍率方式とは、固定資産税評価額(地方税法第381条《固定資産課税台帳の登録事項》の規定により土地課税台帳若しくは土地補充課税台帳(同条第8項の規定により土地補充課税台帳とみなされているものを含む。)に登録された基準年度の価格又は比準価格をいう。)に国税局長が一定の地域ごとにその地域の実情に即するように定める倍率を乗じて計算した金額によって評価する方式をいう。」とされています。

 

土地の超過額に建物の評価学を加算します。

自用の建物の場合、その建物は固定資産税評価額を加算します。貸家の場合、固定資産税評価額から借家権の額を控除して求めます。借家権の額は、借家権割合を乗じて求めることになります。

 

2022年06月07日(火) BATNAとZOPA

平成26年4月より株式会社ミロク情報サービスの客員研究員を拝命しています。
毎月一回の研究会に参加するだけではなく、毎月一回の経営研究レポートを発表しており、ミロク情報サービスのホームページで紹介されています。

第78回の経営研究レポートが公開されました。

今回のテーマは「BATNAとZOPA」で、その要旨は次の通りです。

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要旨:

交渉の結果、常に合意に至るとは限りません。交渉決裂の場合にどうするのかという代替策(BATNA)を念頭に置きながら交渉を進めることが求められます。当然ながら交渉の相手も代替策を有しているのであり、その内容を推測することは交渉を有利に進める上では有効です。お互いの合意可能領域(ZOPA)を探りながら、双方が満足する形での合意を目指すことが望まれます。そのためには統合型交渉により分け合うパイを拡大することが有効です。今回は事業再生におけるZOPAを考察します。

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記事を読むにはミロク情報サービスの会員になる必要があります。
会員は(1)会計事務所向けと(2)企業経営者向けに分かれています。

 

(1)会計事務所の先生の場合は「tvs会員」になる必要があります。
下のアドレスから著者名を指定して検索できます。
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(2)企業の経営者の場合は「GOODWILL PLUS会員」になる必要があります。
下のアドレスから著者名を指定して検索できます。
http://goodwill.mjs.co.jp/working/management/research-rep/not_cached.html

 

多くの有益な情報を入手できますので、入会することをお勧めします。
私自身、他の研究員の研究レポートを拝読し、参考にさせていただいております。

 

入会にあたってはお近くの(株)ミロク情報サービスの営業拠点にご連絡ください。営業拠点は下のアドレスから検索できます。
http://www.mjs.co.jp/office/tabid/479/index.php#no2

 

 

2022年06月04日(土) 財産評価基本通達による評価

時価が問題になるのは相続の場合だけではありません、たとえば事業再編を行う場合に、同族企業内で不動産を移転する場合の評価も問題になります。端的には、低廉譲渡ではないのかという疑いを払拭する必要が生じることが少なくありません。

 

財産評価基本通達の考え方の特徴として、土地と建物を別々に評価する点をあげることができます。

不動産は土地と建物から構成されているところ、これを別々に評価するために土地の評価額の如何が時価の評価に大きな影響を与えます。財産評価基本通達による評価が常に「正しい時価」を示すとは限りませんが、相続税においては「財産評価基本通達の定めによって計算する」と定めがある以上、この計算は税理士の本来業務として位置づけられることになります。

 

2022年05月29日(日) 時価の概念

相続税における財産の評価は、相続税法22条で「相続により取得した財産の価額は、その財産の所得の時(相続開始時)における時価により評価する」と規定されています。ではこの時価とは何でしょうか。

時価の評価を画一的にかつ迅速に行うために財産評価基本通達が制定されているのであり、財産評価基本通達の総論1(2)では「それぞれの財産の状況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額を言い、その価額は、この通達の定めによって評価した価額による」と明示されています。すなわち相続税法上は時価により評価すると規定しながらも、財産評価基本通達の定めによって計算すると断言されているのです。いわば命令に近い規定になっているのです。

この時価の概念は鑑定評価における「正常価格」の概念とほぼ同様です。時価評価は「財産評価基本通達に従って計算した価額が、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額」と乖離する場合に問題になるのです。

 

毎年1月1日現在の標準的な土地の価格として、国土交通省が地価公示価格を公表します。これを100とすると、相続税の路線価は80~90、固定資産税評価額は70~80を目安に設定されています。「普通の土地」であるならば、時価は地価公示価格に近い水準になっています。

ごく普通の土地の場合であれば、財産評価基本通達に従って計算した評価額は、地価公示価格の80%程度になっているので、そのまま相続税の申告をしても納税者には有利であるということになります。これはあくまで「普通の土地」の場合であり、「普通でない土地」や「普通でない建物が存在する場合」等には、「不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額」が、財産評価基本通達で求めた「時価」を下回ることがあるのです。このような場合に、不動産鑑定評価により求めた鑑定額が財産評価基本通達により求めた評価額より低いのであれば、納税額を抑えられるという意味で不動産鑑定がクローズアップされることになります。

 

2022年05月22日(日) 財産評価基本通達

会計事務所が行った相続税申告事案に狙いを定め、更正の請求によって相続税の還付を受けるというビジネスモデルが存在します。例えば財産評価基本通達が認める減価要因を適正に適用せずに過大評価となってしまえば還付が認められるでしょうし、通達に従って正しく評価したとしても、不動産鑑定評価による更に低い鑑定額が認められれば、これも還付が認められるでしょう。

 

財産評価基本通達を正しく理解することは当然のことであり、さらには不動産鑑定評価による鑑定額との違いを理解しておくことも大切です。

 

相続税における不動産の評価は財産評価基本通達に準拠しています。財産評価基本通達に基づき不動産の評価額を求める業務は税理士の守備範囲です。一方、不動産鑑定評価基準による不動産の鑑定額を求める業務は不動産鑑定士の守備範囲です。評価額と鑑定額に差が生じる原因として、不動産の価値についての考え方の違いを指摘することができます。

 

2022年05月13日(金) 再生ファンド

再生ファンドの一つの側面として、投資家から集めた資金を基に再生可能性が高い企業の株式を割安で購入し、専門家を派遣して不採算事業の整理やコスト削減を通じて企業価値を高め、企業価値が高まった時点で、事業承継により経営権を譲渡するというものがあります。

 

再生ファンドは、金融機関や地方公共団体から資金支援を受けており、本業の収益力が高く、優れた技術やノウハウを持っている事業に限定して運用されています。その大まかな流れは次の通りです。

 

ⅰ)再生計画の策定

再生ファンドを利用するにあたっては中小企業再生支援協議会と連携して、具体的な再生計画を立てることになります。

 

ⅱ)資金提供

再生計画が決定した後、再生ファンドは必要になる資金提供を行います。再生ファンドは、対象会社が発行した株式を買い取ったり、新株予約権を引き受ける等により株主としての地位を取得することになります。この資金提供により金融機関からの借入金を整理することになりますが、債務返済ではなく事業の再生が優先されます。

 

ⅲ)債権買い取り

単なる資金提供に留まらず、金融機関から債権を買い取る場合も少なくありません。借入金過剰により経営難にあるものの、債務圧縮ができれば事業再生が容易になる場合に実施されるものです。この場合、金融機関との合意が必要になりますが、金融機関としては再生ファンドを利用したという事実があれば債権放棄をしやすくなるという事情があります。加えて、再生ファンドの場合には信用保証協会の協力を得られるという利点もメリットとして指摘できます。

 

ⅳ)経営譲渡

計画に基づいて債務者の経営実態を根こそぎ洗い出して経営改善を進めます。債権者としても従来の経営者と共に経営にあたることで過去から現在に渡る経営ノウハウを吸収できますので、数年の間、手を取り合って経営改善することは効果的だといえるかもしれません。

計画期間が進むと、再生ファンドは一括回収へと移ります。この段階で、金融機関からの支援が継続されていれば経営権を維持できますが、金融支援が得られなければ、M&Aにより新たなスポンサーに経営権を譲渡することになってしまいます。

 

このように、再生ファンドは自力で融資を確保することなく再生を進められますが、再生期間中は経営権を奪われることになり、再生計画の終了時点で経営権を取り戻すという形になります。換言すれば、必ずしも従来の経営者が経営権を維持することができるとはいえません。経営権を維持することができる可能性は、自力再生と比べれば低く、M&Aと比べれば高い方法であるといえるでしょう。

 

2022年05月06日(金) 自力再生

諸般の事情で借入金が膨らんだ結果、返済能力を超えてしまったものの、借入金さえ適正水準であれば事業を継続できる会社は少なくありません。このような会社を再生させるためには、借入金を削減することが必要になります。

この場合、従来の会社から資産を譲渡したり、事業を譲渡したり、あるいは会社を分割するなどの方法で組織再編を進めることがあります。さらには会社そのものを譲渡する方法もとられます。いずれも会社の借入金は削減され、適正な水準の借入金を有する会社として再生されることになります。

 

わざわざ組織再編を行わなくても良さそうなものですが、そこには金融機関の論理というものがあり、組織再編をせずに従来の会社に対して債務を免除するのは困難な場合があるのです。債務者には返済義務がありますので、債務者は債権放棄を求める立場にありません。債権放棄をするか否かは債権者が決めることなのですが、その債権者には債権者の論理があるというわけです。

たとえば金融機関は、預金者から集めた預金を運用するのですから、受託責任を負っています。債務者の返済が困難だからといって、簡単に債務を免除するわけにはいかないのです。回収の最大化に努力しなければならず、他の債権者との整合性を図る必要もあります。 債権者が債権放棄を余儀なくされ、貸倒損失という損失を被る以上、債務者には経営者責任を果たしてもらわないことには説明がつかないのです。このように、事業再生にあたり債務の免除を受けるには、相応の手続が求められることになります。実現可能な再生計画を作成し、返済可能な最大額を返済することを疎明する必要があるのです。その返済計画が認められて初めて債権放棄を受けることになります。

 

自力再生を進めるにあたり組織再編を行う場合、必要な資金を確保しなければなりません。その具体的方法はこれまで各回の研究レポートで明らかにしてきた通りです。第二会社方式等を活用することで、経営権を維持したまま事業再生が実現しやすいという点を大きなメリットとして指摘することができます。後掲の再生ファンドやM&Aに比べれば、経営権を維持できる可能性が最も高い方法であるといえるでしょう。

但し、自力で必要な資金を確保できない場合には、再生ファンドやM&Aで事業を存続することになります。この場合は経営権を維持できなくなる可能性が高まりますので、前掲の一部合意方式によって一定範囲の事業領域を確保しておくことも検討すべきでしょう。