Ⅺ.金融機関との連携

金融機関の皆様へ

私は平成12年に事業再生コンサルティング会社を設立する前に、損害保険会社の本店融資部で融資実行審査、不良債権回収・償却の責任者を経験しています。そのため、不良債権の処理に関する手続きのみならず、不良債権に対する金融機関の組織としての論理を十分に理解しているつもりです。


かかる経験を背景に、債権者と債務者の協調を前提とした事業再生を日本全国で成功させています。


最近の傾向として、無責任で、いい加減な自称コンサルタントが増えてきています。債務者が困窮しているという弱みにつけ込み、いわば「藁をもすがる思いの債務者」をそそのかして、滅茶苦茶なアドバイスをしている業者が少なくありません。
「返済をとめて競売にさせれば良い」だとか、「債権譲渡をさせてサービサーと話し合えば良い」などと、支離滅裂なアドバイスも散見されます。中には、再生できる案件であるにもかかわらず、自己破産を勧める弁護士もいるので困ったものです。


現に、いい加減な業者のアドバイスを真に受けてしまい、話がこじれてから当社に相談にみえる債務者が増えてきています。


当社では、このような案件にも丁寧に対応し、債権者との対立ではなく、債権者との協調による事業再生を目指しています。
債務者と同行する形で金融機関を回り、ボタンの掛け違いをなおし、歯車が回るように進めています。


債務者に対しては、債務者の返済義務を十分に念頭におき、金融機関に納得してもらえるような返済計画を策定することを啓蒙しつつ、一方では、債務者自身が 経営を継続することによるインセンティブを確保し、返済額の最大化を目指します。認定支援機関として、再生支援協議会を利用した事業再生も、必要に応じて積極的に推進します。


債務者自身が当社の存在に気づく場合も少なくありませんが、金融機関が債務者に対して当社の存在を示唆することで当社への相談を誘導している例も増えています。
当社に相談に見える債務者からは、「○○銀行から千代田キャピタルマネージメントの存在を聞いた」「○○銀行から先生の著書を紹介された」という話を聞くことが増えてきました。 「債権者との協調による事業再生」を本旨とする当社のコンサルティング方針が、金融機関の皆様方に浸透してきた結果であると恐縮しています。


皆さまの大切な融資先の事業再生に少しでも協力したいと願っています。
債務者に対し、当社の存在をご紹介いただければ、「債権者との協調」による事業再生を実践します。
当社の存在を、債務者に示唆していただければ、債務者から当社宛にご連絡が入ると思います。
この場合、あえて金融機関の皆様から当社にご連絡していただかなくても結構です。
債務者からの相談に対して、当社において丁寧に対応しますので、どうぞ安心して、当社の存在を債務者にご紹介ください。
もちろん、金融機関の皆様から、当社にご連絡していただくことも大歓迎です。


事業再生に関わる研究に対し、博士(経済学)と博士(経営学)の二つの博士号を授与されたことは、学問と実務の融合を目指した活動が評価されたものであると重く受け止めており、事業再生の先駆者として今後も債権者と債務者の協調による正統派の事業再生を実践していく所存です。
金融機関との協調による正統派の事業再生を通し、地域企業の事業再生の推進を目指したいと思っておりますので、お力添えを賜りますよう、お願いかたがたご挨拶申し上げます。

 

(株)千代田キャピタルマネージメント
代表取締役社長 高 橋 隆 明
不動産鑑定士・税理士
博士(経済学)・博士(経営学)

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