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2023年01月31日(火) 貸付事業用宅地等と建物の評価

(2)小規模宅地等の特例❷:貸付事業用宅地等と建物の評価(租税特別措置法69の4③四)

 

貸付事業とは、不動産貸付業、駐車場業等の行為で相当の対価を得て継続的に行う事業をいいます。但し、土地は建物又は構築物等の敷地である必要があります。

土地所有者が貸付事業を行っていた土地は貸付事業用宅地等となります。要件を満たした場合に貸家建付地の評価が50%になるので有利な制度です。貸付事業用宅地等として減額を受ける場合とは、二つが考えられます。ひとつは被相続人が土地と建物を所有して貸付事業を経営していて、その宅地を親族が相続した場合です。もうひとつは被相続人が土地を所有していて、その土地に同一生計の親族が貸付事業を経営しており、その宅地を同一生計親族が相続した場合です。ともに貸付事業等宅地等の適用を受けることが可能となります。

 

貸付事業用宅地等の限度面積と減額割合は次のとおりです。

 

限度面積200㎡、減額割合50%

 

貸家建付地としての評価により既に評価減の恩恵を被っていますので、減額割合は50%に抑えられています。

なお、居住用敷地と事業用敷地は併用し730㎡までの利用が可能ですが、貸付用宅地は居住用宅地や事業用宅地と単純に併用することができません。

 

建物の評価

貸家として評価されます。

 

2023年01月20日(金) 特定居住用宅地等と建物の評価

(1)小規模宅地等の特例❶:特定居住用宅地等と建物の評価(税特別措置法69の4③二)

 

特定居住用宅地等の特例とは土地の所有者が死亡し、土地に居住用の自宅が建っている場合に、その土地を配偶者や親族が相続した場合に相続税の課税評価額が引き下げられるという制度です。

 

①要件

特定居住用宅地等をどのような立場の相続人が自宅を相続するかによって異なります。

ⅰ:配偶者 配偶者は無条件でこの特例を受けることができます。自宅に住んでいなくても、自宅を申告期限前に売却しても適用を受けられます。

ⅱ:同居していた親族 被相続人と同居していた親族の場合は、自宅を相続税の申告期限まで所有し続け、かつ、住み続けることが条件になります。配偶者にように売却することはできません。

ⅲ:同居していない親族(家なき子特例との呼び名があります) 配偶者も同居の親族もいない場合に限り、実家を出て同居していない親族でも適用が受けられますが、この場合は以下の要件を全て満たすことが必要です。

・過去3年以内に、自分や自分の配偶者、3親等以内の親族、特別の関係にある法人のいずれかが所有する家に住んだことがないこと。

・相続時に住んでいた家を過去に所有していたことがないこと。

・相続税の申告期限まで引き続き所有していること。

 

②特例の内容

特定居住用宅地等の限度面積と減額割合は以下のとおりです。

端的に言えば、100坪までであれば80%引きになるということです。 限度面積330㎡、減額割合80%

 

③建物の評価

自用の建物として評価されます。

 

2023年01月09日(月) 小規模宅地等の特例

小規模宅地等の特例とは、被相続人が住んでいた土地や事業をしていた土地について、一定の要件を満たす場合には相続発生時に生じる相続税の課税評価額を減額するという特例です。

被相続人が住んでいたり事業をしていた土地は、相続人にとっても非常に重要な財産となります。この大切な財産に相続税をかけてしまうと相続人の生活に与える影響が大きくなるので、評価を減じるという制度です。大前提として、相続人たる親族や生計一親族の事業又は居住の用に供されていた宅地等であり、宅地等が建物又は構築物の敷地であることが必要です。

そのため、単なる更地の上で駐車場を営んでいたのでは構築物の敷地になっていないので認められないことになります。仮にアスファルトで舗装されていればアスファルト舗装という構築物の敷地なので認められるということになります。

 

2022年12月29日(日) 行動経済学と交渉学

平成26年4月より株式会社ミロク情報サービスの客員研究員を拝命しています。
毎月一回の研究会に参加するだけではなく、毎月一回の経営研究レポートを発表しており、ミロク情報サービスのホームページで紹介されています。

第82回の経営研究レポートが公開されました。

今回のテーマは「行動経済学と交渉学」で、その要旨は次の通りです。

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要旨:

ミクロ理論経済学は経済合理性仮説の下、経済学帝国主義ともいえる程の極めて強固な学問体系を誇っています。一方、交渉学は学際的かつ新しい学問体系であり、いわば未完成な学問でもあります。まったく別の学問体系ですが、事業再生をめぐる考え方には相通じる面も有しています。両者の考え方の共通点を明らかにします。

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記事を読むにはミロク情報サービスの会員になる必要があります。
会員は(1)会計事務所向けと(2)企業経営者向けに分かれています。

 

(1)会計事務所の先生の場合は「tvs会員」になる必要があります。
下のアドレスから著者名を指定して検索できます。
http://tvs.mjs.co.jp/working/management/research-rep/not_cached.html

 

(2)企業の経営者の場合は「GOODWILL PLUS会員」になる必要があります。
下のアドレスから著者名を指定して検索できます。
http://goodwill.mjs.co.jp/working/management/research-rep/not_cached.html

 

多くの有益な情報を入手できますので、入会することをお勧めします。
私自身、他の研究員の研究レポートを拝読し、参考にさせていただいております。

 

入会にあたってはお近くの(株)ミロク情報サービスの営業拠点にご連絡ください。営業拠点は下のアドレスから検索できます。
http://www.mjs.co.jp/office/tabid/479/index.php#no2

 

 

2022年12月17日(土) 貸家の評価

建物は相続税評価額×(1-借家権割合×賃貸割合)として計算します。借家権は30%なので、建物の評価額を3億円とすると次のようになります。

 

3億円×(1-30%×100%)=2億1,000万円

 

たとえば、1億円の相続税評価額の土地で借地権割合が70%であれば次のようになります。

土地:1億円×(1-70%×30%×100%)=7,900万円

建物:3億円×(1-30%×100%)=2億1,000万円

 

このように、時価評価として土地1億円+建物3億円=4億円の例であっても、貸家建付地となれば評価は2億8,900万円となるのです。

 

2022年12月11日(日) 貸家建付地の評価

貸家建付地とは、土地所有者が建物を他者に賃貸していた土地のことをいいます。建物がなければ貸家建付地にはなりませんし、人に賃料を取らずに貸していた場合も貸家建付地にはなりません。建物を他人が持っているような場合も貸家建付地にはなりません。

貸家建付地の評価額は、自用地としての評価額から借地権割合と借家権割合を乗じた割合を控除した金額となります。

 

相続税路線価×土地面積×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

 

ⅰ:借地権割合は相続税路線価図に30%から90%で記載されており一般的には60%から70%で設定されています。商業地のように需要の多い所は借地権割合が高い傾向にあります。借地権割合は路線価と同様に国税庁が毎年設定を行って公表しています。

ⅱ:借家権割合は全国一律で30%とされています。

ⅲ:賃貸割合は床面積を基準とした入居率で空き室が多い場合には賃貸割合が下がるため評価額が高くなります(満室の場合には賃貸割合が上がるため評価額が低くなります)。

ⅳ:連乗計算ですので、60%×30%であれば18%、70%であれば21%の減額となります。